口腔病学会共催歯学部講演会のお知らせ

令和5年6月 口腔病学会共催 歯学部新教授による講演会のお知らせ

口腔病学会共催 歯学部新教授による講演会を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日時:
令和5年6月15日(木)17:00-18:15
開催形式:
Zoomによるオンライン開催
※参加には事前登録が必要です。こちらよりご登録ください。
https://zoom.us/meeting/register/
tJclcOCgrDMjHtcx2ZI0jdkkQnSIFliUb5lB#/registration

登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
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演題:
「CAD/CAMと歯科技工操作の今後の展望」
演者:
池田 正臣 教授
所属:
口腔医療工学分野
要旨:
去る2005年に歯科用ジルコニアとCAD/CAMが薬事承認されて以降、歯科技工操作と歯科技工装置は、CAD/CAM器材の開発と技術の向上により大きく変容している。歯科技工士教育においても、ワックスアップ・埋没・鋳造、または、光・加熱重合といった従来の歯科技工装置製作工程に関する講義・実習に加え、CAD/CAM器材と技術に関するものが、大きなウエイトを占めるようになった。研究においても、新しい器材と技術への関心は増しており、新しく開発されたスキャナ・切削加工機・3Dプリンターに関する論文が毎年、多く発表されている。CAD/CAMが歯科治療に導入される以前は、歯科治療そのものに関する研究テーマが大勢であったが、現在では、歯科技工操作と歯科技工装置製作に関するものが急増し、歯科技工に注目が集まりつつあることを感じている。こうした背景から本講演では、従来の歯科技工操作工程とCAD/CAMによる工程を比較し、将来求められる器材・技術と関連する研究テーマについて解説したい。
担当:
口腔病学会例会担当 小児歯科学・障害者歯科学分野 岩本 勉・和田奏絵(内 5542)
wada.dohs@tmd.ac.jp

過去の開催

令和4年7月 口腔病学会共催 歯学部新教授による講演会のお知らせ

口腔病学会共催 歯学部新教授による講演会を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日時:
令和4年7月7日(木)17:00-18:15
開催形式:
Zoomによるオンライン開催
※参加には事前登録が必要です。こちらよりご登録ください。
https://zoom.us/meeting/register/tJIuc-mvqD0vHd2Iw59_Q5pFhY4IMcr8GJgJ
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
演題:
「なぜ今、歯科臨床解剖か?」
演者:
岩永 譲 教授
所属:
口腔顎顔面解剖学分野
要旨:
解剖学は全ての医学・医療の基礎となる重要な学問であることは疑いようのない事実である。近年、『臨床解剖』という言葉を頻繁に耳にするようになった。例えば、脳神経外科領域や整形外科領域では手術や診断に解剖は必須であるが、教科書に記載されている内容では臨床医にとって不十分であることも多く、現在でも盛んに臨床解剖研究が行われている。それでは歯科領域ではどうだろうか?例えば歯科医師にとって重要な解剖学的構造物である『舌神経』の解剖は十分に教科書に記載されているだろうか?この教科書を読めば、どの歯科医師も怖がらずに舌側粘膜や口腔底の切開できる、という教科書は存在するのだろうか?教科書とは過去の研究の集大成である。臨床現場からの声に耳を傾け、その疑問に対する答えを探すために解剖研究を行う、その積み重ねこそが歯科臨床解剖学だと私は考えている。本講演では歯科医学(教育)のみならず、歯科医療(臨床)に関わる解剖研究の具体例を示しながら、私たちが目指す歯科臨床解剖について解説したいと思う。
担当:
口腔病学会例会担当 顎顔面矯正学分野 森山 啓司・小林 起穂(内 5538)
yukimort@tmd.ac.jp

平成29年10月 口腔病学会共催歯学部講演会のお知らせ(口腔病学会特別例会)

10月口腔病学会共催歯学部講演会(口腔病学会特別例会)を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日時:
平成29年10月4日(水)17:30-18:30
会場:
1号館9階 特別講堂
演題:
The Future of Dentistry
演者:
Prof. Nairn Wilson, CBE, DSc (h.c.), PhD
所属:
Emeritus Professor of Dentistry, King's College London
要旨:
The clinical practice of dentistry is changing, and will continue to do so at an ever-increasing rate. The drivers for change include the rapid growth in the knowledge base, population demographics, patterns of dental disease and patient expectations, the adoption of minimal intervention approaches to replace traditional techniques and procedures and a shift to holistic healthcare provision. Concurrently, the rate of introduction of new products, concepts and devices is set to increase. By 2025, dental practitioners are anticipated to be as much oral physicians as dental surgeons, with increasing emphasis being placed on risk assessment, prevention, early intervention and maintenance and monitoring therapies as integral elements of evidence-based strategies for lifelong oral health, and associated general health and wellbeing, at the population, community, family and personal levels. Many aspects of the existing clinical practice of dentistry will persist, in part out of necessity to provide care for, in particular, the so-called ‘heavy metal generation’. Much of what dentists presently do will have been superseded by forthcoming, and yet to be realised innovations in clinical practice. This lecture will focus on these innovations.
担当:
講演内容等:蝕制御学分野 高垣智博(内5483)
口腔病学会:地域・福祉口腔機能管理学分野 古屋純一(内4544)

平成29年6月 口腔病学会共催歯学部講演会のお知らせ

6月口腔病学会共催歯学部講演会を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日時:
平成29年6月20日(火)17:30-19:00
会場:
歯科棟4階 歯学部特別講堂
演題1:
セラミック骨代替材料に対する組織反応
演者:
池田 通 教授
所属:
口腔病理学分野
要旨:
比較的大きな骨欠損部位の修復には、自家骨移植が最も効果的な治療法であると言える。それは、移植した骨組織の骨膜中に骨再生を担う骨芽細胞または幹細胞を含む骨芽細胞前駆細胞が存在するからである。一方、15年ほど前から我が国でも生体内吸収性のセラミック人工骨が手に入るようになり、主に整形外科領域で使用されてきた。人工骨には骨膜が含まれないため直接骨誘導を行うことはできないが、欠損部位に存在する骨芽細胞前駆細胞が増殖・分化するための足場(スキャホールド)となり、吸収・置換されながら骨組織へと変わっていくことから、有効な治療手段となっている。私たちはセラミック人工骨をラットまたはウサギの骨欠損部位に移植するモデルを構築し、セラミックの微細構造が組織反応に大きな影響を及ぼすこと、また、生体内吸収性の強弱も移植部位の骨修復に大きな影響を及ぼすことを見いだしたので、これらの知見を概説する。
演題2:
口腔外科での経験を踏まえた歯科衛生士教育のこれから
演者:
樺沢 勇司 教授
所属:
健康支援口腔保健衛生学分野
要旨:
私はこれまで、顎口腔外科学分野にて特に顎変形症患者の治療を専門に、臨床的研究を行ってきました。特に、最も頻繁に生じる後遺症である下歯槽神経障害の診断法や予測について検討してきました。神経障害の診断のために、従来の触覚中心の検査法に加えて、温冷覚を加えた新規検査法を検討し、熱流束によるこの検討法を確立し、この検査法によって術後早期に神経障害の回復程度の予測についても検討し、いかにして術後の下歯槽神経障害を少なくするため、手術中の神経損傷の防止の検討を行いました。また、近年はCTデータ等デジタル技術の応用により、より正確で確実な手術計画、手術手技の検討を行うことで合併症の改善を目指してきました。顎変形症治療を中心とした口腔外科での経験と、矯正歯科との連携について概説します。また、口腔外科で多職種と協働してきた経験を踏まえて、これからの歯科衛生士教育、工学との連携等について今後の展望を概説します。 
担当:
地域福祉口腔機能管理学 古屋純一
連絡先:口腔保健衛生学専攻(内)4544

平成29年5月 口腔病学会共催歯学部講演会のお知らせ

5月口腔病学会共催歯学部講演会を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。

日時:
平成29年5月15日(月)17:30-19:00
会場:
歯科棟4階 歯学部特別講堂
演題1:
骨恒常性のバイオロジー
演者:
中島 友紀 教授
所属:
分子情報伝達学分野
要旨:
骨の動的な恒常性は、骨に埋め込まれた骨細胞が、力学的刺激やホルモンなど生理活性物質を感受・応答することで、骨表面の破骨細胞と骨芽細胞を制御し保たれている。RANKLは、破骨細胞分化決定因子であり、その細胞分化メカニズムの解明と治療標的の同定という両方の意味で注目を集めている。しかし、骨組織において、どの様な細胞が破骨細胞の分化を支持しているかはこれまで不明であった。我々は骨に埋め込まれた骨細胞が強力にRANKLを発現し破骨細胞の分化を支持していることを明らかにした。さらに、RANKLシグナルを制御する新たな骨リモデリング制御因子Semaphorin3Aも同定した。現在、RANKLは骨研究領域にとどまらず、リンパ節形成、乳癌の発生や骨転移、自己免疫疾患に至る様々な生命システムで重要な役割を担っていることが明らかになり、その多彩な機能が注目を集めている。
演題2:
理工系研究者との学際研究によるペプチド薬の薬理作用発現
演者:
青木 和広 教授
所属:
口腔基礎工学分野
要旨:
現在、分子量1,000〜2,000の中分子量薬が経口投与剤と抗体製剤の長所を持ち合わせた薬剤として注目されている。我々は、中分子量薬に属するRANKL(receptor activator of NF-κB ligand)結合ペプチドの骨吸収抑制作用および骨形成促進作用に関して様々なマウスモデルを用いて明らかにしてきた。ペプチドが生体で安定性を増し、骨組織における薬理作用が発揮されるためには、ペプチドを徐放する担体開発、あるいはペプチド自体の化学修飾が必要となる。このため、理工系研究者からペプチドに相応しいと思われる担体素材を供与して頂きながら、あるいはペプチドの半減期を増す修飾をして頂きながら、学際研究を進めてきた。本講演ではまずペプチド薬の骨吸収抑制作用とBMP-2(bone morphogenetic protein-2)とペプチド薬との併用による骨形成促進作用を中心に、RANKL結合ペプチドの骨組織への薬理作用に関して俯瞰する。また今後、理工系研究者と共に進めていくプロジェクトに関して現状と今後の展望も概説したい。
担当:
口腔病学会集会係
地域・福祉口腔保健衛生学分野 古屋純一
連絡先:口腔保健衛生学専攻(内)4544

[東京医科歯科大学歯学部ホームページ]